みんなが知ってるのは『有名人が氷水をかぶった』ことだけ

 なにやらアイス・バケツ・チャレンジなるALS筋萎縮性側索硬化症)の啓蒙活動が流行ってるみたいです。京大の山中先生とか歌手のレディ・ガガとかもやってるみたいですが、そろそろ悪ふざけ(イジメ等)に発展するんじゃないかと思えるんですね。そもそも友人・知人に対して指名するのに、何を勘違いしたのか『知ってる人』を指名するバカまで出てくる始末。内輪で盛り上がってる分には良いのですが、そろそろ目的が『ALSの啓蒙』から『氷水をぶっ掛ける』ことにすり替わるはず。ALSの話題なのに、罹患している(いた)物理学者のスティーヴン・ホーキングや野球選手のルー・ゲーリックすらニュースの話題で出てこないんだもん。氷水で体が痺れるところがALSの症状を疑似的に体感するみたいですが、具体的な話も出さずに病気をどう理解しろと?

 別にやること自体は悪いことだとは思わない。やる意味を理解しろと言いたい。大学の教授とか政治家とか固い職業の人とか絶対にやりそうにない人間が敢えてやるから意味があるんであって、普段からやってるコメディアンとかバカ学生がやって意味があるのか考えてほしい。そう言う意味では、周りに流されず、この活動の意味を自分で考えあえて断った武井壮はすごく偉い。彼が氷水をかぶればその他大勢と同じことをやっただけの一人になるけど、あえて断る(寄付する)ことでマスコミがそのことを取り上げ、その理由まで記事にするわけだから、真の意味で啓蒙活動ってことを理解していたと思える。正直テレビを見ていて何も考えてない脳筋の人かと思っていたので、すごく見直した。



・12月25日追記


 この人もドヤ顔で「俺は病名覚えてるぞ!」なんて言ってるけど、やっぱり本質が分かってない。『体が動かなくなる病気』があるってことが啓蒙されるってことが重要で、当時の報道のされ方・盛り上がり方ってのは『有名人が氷水をかぶった』ってことだけで終わったから問題だったんだよ。やった奴に聞くべきことは「どういう症状の病気の啓蒙だったか?」であって、病名がALSだろうがルーゲーリック病だろうが筋萎縮性側索硬化症だろうが、そんなのはどうでもいいんだけどな。