意訳と誤訳
今日テレビを見ていたら誤訳の女王・戸田奈津子が出ていた。なんか最近、笑っていいとも!にも出ていたらしく、トム・クルーズの映画の宣伝のためにたくさん出てるのでしょうかね?映画の翻訳って、英語力ではなく表現力と知識力だと個人的に感じます。彼女にはこれが欠けているというか独特と言うか、戸田奈津子誤訳・珍訳集を見ると自分が理解できない概念やら知らないことを無理に自分の表現にあてこめて意訳してるように思えます。まあ、まるっきり間違っている誤訳もあるんですけど。
話は変わって、ちょっと前に見た映画館で見たエクスペンダブルズ2の翻訳は非常に素晴らしかったのを覚えています(もちろん戸田奈津子訳ではありません)。中でも素晴らしかったのはヘイル・シーザー(演:テリー・クルーズ)がトレンチ(演:アーノルド・シュワルツェネッガー)に武器を貸すときに
"If I don't get this back, your ass is terminated !"
と言う台詞の訳が
『(武器を)返さなかったら、テメーを溶鉱炉で溶かしてやるぜ!』
と表現しているシーンです。映画館内でドッと笑いが起こったのを覚えています。terminateって言葉なら『ぶっ壊す』とかでも問題ないはずなのですが、この映画を見に来ている客層のことを考えてあえてこの表現にしたのでしょう。まさにTPOを読み切った完璧な表現能力だと思います。